闘莉王の移籍、犬飼イズムからの脱却。

闘莉王の名古屋への移籍が決定。

近藤の岡山への移籍も発表された。

CB不足が深刻…。

閑話休題。

闘莉王の移籍に至る経緯はクラブの公式サイトで発表されている。

記事では、条件提示は現状維持だったような。

海外移籍希望なのかと思っていたが、
名古屋の好条件で落ち着いたところをみると
銭闘だったのだと思う。
銭闘は決して悪くはない。
選手生命は短いのだから。

意外に思ったのは、フロントの対応。
憶測だが、
条件にごねた闘莉王サイドに
フロントは一切折れずに交渉が決裂した感がある。

現代表選手であり、希有な才能を持った素晴らしい選手だが、
現状の年俸以上の価値を見出せなかった、
もしくは戦術やチームコーディネイト上での弊害があったのかも知れない。

同じ状況下にある阿部選手への慰留交渉が継続していることを考えると
スタメンであった選手の対応としては異常なほど早い放出だった気がする。

そこにフロントやクラブが描くビジョンへの意思を感じる。

現代表で一番有能であろう人材の確保より
サッカースタイルにフィットするかどうか。
スタイルに合う選手は穫るより育てると。

フィンケの哲学により血を入れ替えた結果、
皮肉にも犬飼チルドレンは一人も居なくなった。

当時の犬飼社長の改革を含め
闘莉王、三都主などの補強選手の活躍があり、
悲願のタイトル獲得が叶った。
偉業であり、
歴史に残る黄金期でもある。

しかし、サイクルが終焉したとき
そこには何も残っていなかった。


オフトの三年目があったなら。
もしかしたら、長い年月を超えて止まっていた針が動き出すのかも知れない。